将来を支える大事な事業 介護業界に求められる税理士・会計士の役割は?【コラム】

20170901topics

少子高齢化が進むなか、介護業界は将来的にますます重要性が高まっていく業種です。

介護業界は参入障壁が低いこともあり、すでに多くの介護事業所が存在しています。しかし、需要が見込まれる業種であっても、安定した事業を続けるためには、適切な経営を行うことが必要不可欠です。

介護事業の経営をさまざまな形でサポートすることも、会計士や税理士に求められている業務の1つです。多くの人にとって大切な仕事を支えるためにも、介護業界に必要な税理士と会計士の役割について把握しておきましょう。

会計の専門職が介護業界に携わる意味は?

「2025年問題」という言葉をご存じでしょうか?

2025年は「団塊の世代」と呼ばれる1947年から1951年までに生まれた人たちの多くが後期高齢者になる年。この年以降の日本はおよそ2,200万人が後期高齢者という、超高齢化社会を迎えます。

後期高齢者の割合が増えることで、保険料や介護保険料の負担の増加など、さまざまな課題への対策が迫られています。

それらの課題の1つに、介護サービスへの需要の増加があげられます。

特に東京と埼玉・千葉・神奈川といった東京の周辺地域では、介護施設の不足が深刻化する可能性が高いと予想されており、高まるニーズに対応できるかどうかが重要なテーマとなっています。このような事情から、介護事業の担う社会的役割は、今後ますます大きなものになっていくと考えられています。

しかし、それぞれの介護事業所がこの役割を十分に担うためには、正確な知識にもとづいて、適正かつ負担の少ない経営を行わなければいけません。そのためにも、法律や経営に詳しい専門家の力が必要です。なかでも介護事業は他の法人とは異なる会計基準が設けられており、複雑な対応が求められることから、税務や会計の専門家によるサポートがとても重要になります。

さらにこの業種では、介護保険法の実施や介護報酬の改正が頻繁に行われます。そのたびに必要な情報を把握し、経営に反映させるという意味でも、税理士や会計士は介護事業にとって重要な存在だといえます。

介護業界に必要とされるサービスは?

ここでは税理士や会計士が介護事業所に提供するサービスの一例を、具体的に紹介します。

多くの税理士や会計士、または事務所が行う業務の内容としては、まず源泉徴収や年末調整の対応、税務調査への立会い、さまざまな書類の作成といった、基本的な税務の対応があげられます。さらに介護事業所に対しては、厚生労働省令37号第38条にもとづく介護会計に関する業務の代行や指導といった、この業種ならではの業務も必要になります。

介護事業所が経営を続けていくためには、事業計画の策定も不可欠です。税務や会計の立場から経営に関するアドバイスを行い、適切な事業計画の策定をサポートすることも、大事な業務です。

また、これから起業する介護事業所に対しては、届出書類の作成代行、経理の基本や給料の面でのアドバイスといった支援も必要です。

これらの例の他にも、経営を続けていくなかでは、さまざまな問題に直面します。税理士や会計士はそのたびに税務や会計に関する問題の解決をはかり、適切な経営が続けられるように支援する必要があります。また、介護事業所の経営に関して適切なアドバイスを行うためには、会計や税務に関する知識はもちろんのこと、介護事業について十分な知識を備えていることも重視されるようになるでしょう。

将来的に必要性が高まる仕事をサポートし、多くの人たちの生活を支えるためにも、税理士や会計士には、専門家の立場から介護事業への理解を深める姿勢が求められています。

(記事提供/株式会社エスタイル)

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